勝率7割超のFX手法と聞いたらFXをやっているあなたなら非常に興味をそそる手法ではないでしょうか。
FXをやったことがあるあなたなら「ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト」を一度は見たことがありますよね。
以下サイトに勝率7割超を実現できるという興味深い記事がありました。
ポイントだけ掻い摘むと、
「ゴトー日の金曜日だけに絞って仲直トレードをすると勝率が74.1%になる。」
というもの。
(引用元:「仲値トレード」って本当に儲かるの?(2)相場観一切無視で勝率7割超の手法発見!?|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!)
つまり、5の倍数の金曜日の朝7時にドル円を買い、10時になったら売るという手法です。
平均上昇幅も平均下落幅を上回っており悪くありません。
「本当に70%の勝率を上げられるなら億万長者になれる!」と思い実際にこの手法を試してみることにしました。
結論から言うと様々な原因もあり、1年間かけて6万4千円失う事になりましたよ!笑
仲値トレードが気になっているあなたはこの記事を読んで同じ失敗をしないようにしよう。
そもそも仲値トレードって??
そもそも仲値トレードとはどのようなトレードなのか解説します。
そのためにはまずは、「仲値」と「ゴトー日」についておさらいしておきましょう。
仲値とは
まずは仲値についておさらいしましょう。
仲値とは、金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレートのことです。TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate)ともいい、金融機関が毎朝9時55分の為替レートを参考に決定します。海外旅行に行く際、日本円を外貨に両替するときのレートと、外貨を日本円に戻すときのレートに開きがありますが、そのちょうど中間に位置するのが仲値です。
簡単に言うと、9時55分の値段をその日の基準の値段としましょう!
と言うものです。
ゴトー日とは
続いてゴトー日についておさらいしましょう。
ゴトウ日(ゴト日、ゴトー日)とは、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日のように5と10の付く日をいいます。
企業の銀行の資金決済が多くなるため、実需のドル需要が多くなる傾向があります。FX市場でもゴトウ日には東京時間の仲値(9:55)の時間にかけて取引が活発に行われ、ドル円を中心に短期的なトレンドができやすいという傾向があります。
(ゴトウ日(ゴト日、ゴトー日) - FX初心者向け用語解説 | OANDA FX Lab-education(オアンダ ラボ)より引用)
上述の通り、5の付く日は実需のドル需要が多くなる傾向があると言われています。
仲値トレードとは
上記、「中値」と「ゴトー日」の特徴を利用して行うのが中値トレードです。
「中値」にかけては貿易業務を行う事業法人が資金を調達する目的で米ドル買うことが多いので、そこを狙って米ドル/円の買いポジションを持てば良いのでは??
というものです。
仲値トレードが有効か検証してみた
と言うわけで、上記手法が本当に有効な手段なのか実際に検証してみる事にして見ました。
「デューカスコピー」というFX会社では過去の値動きをヒストリカルデータとして抽出することができます。
「デューカスコピー」はA-bookブローカーと言われており、本腰入れて稼ぐFX会社としてはおすすめできますよ。
私は2003年から15年分のヒストリカルデータから実際に勝率を算出してみました。
仲値トレードを行う上で考慮すべき点
過去のヒストリカルデータから7時の時点のドル円の価格と10時の時点のドル円の価格の差分を取り、勝率を割り出してゆけば良いでしょう。
しかし実際にトレードするとなると、もう一つ考慮すべき重要な点があります。
損切りポイントです。
今回のコロナショックのように損切りをしかずに7時から10時の間に一度でも大規模な急落が発生すると、たちまち強制ロスカットで資金が消滅してしまう等ダメージが大きいです。
上記リスクを考慮した最適なロスカットポイントを設定する必要があります。
私は-24pipsのところに損切りポイントを設定し、上記仲直トレードを実施することにしました。
理論上勝率60%強,期待値4.4pipsに収束することになると計算して割り出しましたよ。
爆益とまではいかないが、機械的なトレードで本当にこれが実現できるなら悪くはありません。
「資産を増やし、システム化したら完全に不労所得じゃないか!」
私は意気揚々とこの仲値トレードを実行する事にしました。
仲値トレードを1年間実施して見た結果
それでは私が実際に実施した仲値トレードを公開します。
どうなったでしょうか。
合計:¥-64,155円、、、
負けたorz...
1年かけてじっくり6万4千円も失ってしまいました。。。
仲値トレードの敗因の考察
見事なほどに敗北してしまいました。。。
負けたからには原因を究明する必要があります。
以下で考察して見ました。
原因は以下の2点と分析しました。
- 朝のスプレッドは大きすぎる点
- ルール通りトレードできなかった点
以下で詳しく分析します。
朝の大きなスプレッドを考慮していなかった点
FXの市場はちょうど朝の7時くらいにオープンします。
FX経験者ならわかるでしょうが、朝の7時ごろと言うと市場が開いたばかりでスプレッドが非常に広いです。
期待値の4.4pips分のスプレッドそのまま開いてしまっていることもありました。
よくよく考えれば、これでは負けて当然です。
スプレッドが収まるまで待っているど価格がどんどん上がっていってしまい、エントリータイミングを失ったりしたものです。
ルール通りにトレードできない
これは私が怠惰なだけですが、規律だだしくトレードするのは意外と難しいです。
- 朝バタバタしてるとエントリーするのを忘れる
- 仕事に気を取られて10時に決済するのを忘れる
以下で詳しく見ていきます。
朝バタバタしてエントリーを忘れる
当トレード方法を実践しようとすると、トレードタイミングは1ヶ月に2回~3回しかありません。
朝会社に行く支度をしていて、バタバタしているとどうしても、
「エントリーするの忘れた!!」
なんてことをやってしまったものです。こんなんじゃ全然だめですね...
仕事に気を取られて10時の決済を忘れる
こちらの原因も本質的には同じです。
私はサラリーマンなので決済タイミングは業務中にあたります。
10時から打ち合わせが入っていたり、9時45分くらいに話しかけられたりすると完全に決済することが頭の中から消えてしまっていることもよくありました。
次回再チャレンジする時には自動でエントリー・決済する仕組みを活用するべきでしょう。
まとめ:FXで勝つのは難しい
私は上述の敗因により当仲値トレードでは勝利を収めることはできませんでした。
しかし仲値というのは特徴的な値動きをすることは間違いありません。
FXを実践する上では、特徴的な時間帯や値動きを見極めて、少しでも期待値の高い方へ張ることでしか勝利を収めることはできないでしょう。
是非今回の敗北例を参考に、あなたなりの必勝法を見つけていただけたら幸いです。
以 上